魂のBlog|勤怠管理と工数管理、経費精算ならチームスピリット

2017/11/30 19:00:00

地球の働き方 〜海外における働き方改革ムーブメント(後編)

このエントリーをはてなブックマークに追加


「地球の働き方 〜海外における働き方改革ムーブメント」前編では、シンガポールとフランスで起きている働き方改革のムーブメントについてご紹介しました。後編では、第4次産業革命をリードするドイツと、ディスラプティブ(破壊的)イノベーションを起こし続けるシリコンバレーの働き方を見ていきます。



ドイツのWork4.0

ドイツでは、民間レベルで自発的な「つながらない権利」の導入が進む一方、将来の「Work(労働)」に関する非常に深い議論が国レベルで進められています。

2011年、ドイツが提唱した、IoTやAIの発展により製造業に大きな革新を起こしていく試み「第4次産業革命(Industry 4.0 )」は世界中から大きな注目を集めました。ドイツと同じように製造業が競争力の重要な源泉である日本でも、この第4次産業革命の流れに遅れまいと、多くの研究やIoTやAI(人工知能)を使った新しい製造プロセスの実験が始まっています。

ですが、続いてドイツの連邦労働社会省が開始した対話のプロセス「Work 4.0」については、皆さんご存知でしょうか?

「Work 4.0」では、テクノロジーの進化と人々の志向や関心の変化によって、現在、明日、その先の労働というものがどのように変化していくのか、その変化に対して国や社会はどのように対応していく必要があるのかといったテーマで議論が行われています。

2015年6月に公開された討議資料「Green Paper Work 4.0」によると、今世の中で起こっている変化はテクノロジーによるものだけではなく、「人」が引き起こしている側面を見逃してはならないと警鐘を鳴らしており、それを「Silent Revolution(静かな革命)」と表現しています。

AIやIoTの急速な進歩がこれからの仕事や働き方に大きな影響を与えることは明白ですが、水面下では、人の嗜好や価値観なども静かに、しかも劇的に変わってきているとした上で、この2つの大きな変化の中、将来に渡って国民がきちんとした仕事を持ち続け、家庭と仕事の両立を実現できる社会にするためには、どのような課題をどのように解決していくべきか、という深い議論が始まっているのです。

さらに今年6月には、Green Paper Work 4.0の続編である「White Paper Work 4.0」が公開され、課題やそれに対する現時点での議論の方向性といったものが具体化されています。

例えば、デジタル化によって働く時間や場所に対する制約が小さくなり、働く人も自ら働く時間や場所を選択したいと思っているが、一方で仕事と私生活の境界を曖昧にし、働き過ぎを助長し、健康に害を及ぼすリスクもあるといった議論が行われています。企業はこのようなメリットどデメリットをきちんと理解して制度を考える必要があることや国としても法整備が必要であるといった点が指摘されています。

このようなドイツの議論に比べると、日本における「働き方改革」の議論は、まだ表面的なものに感じます。移民を受け入れない基本政策の下では、労働力人口問題はドイツよりはるかに深刻であることを考えると、「働き方改革」を「2.0」あるいは一足飛びに「4.0」(笑)へと深めていく必要がありそうです。



シリコンバレーと日本の働き方に共通点?

やはり日本だけでなく、シンガポールやヨーロッパでも、人口動態や人々の嗜好・価値観の変化に伴って働き方改革のムーブメントが起こっているようですね。ただ、いずれの地域でも日本のような「長時間労働」という問題は見られません。

長時間労働が問題となっているのは日本だけなのでしょうか?

ここで注目したいのが、シリコンバレーです。

LinkedInがこの4月から始めたポッドキャストのシリーズ番組「Work In Progress」は、これからの米国における仕事や働き方がどのようになっていくのか、またどのようになっていくべきなのかについて、毎回、識者を招いて議論を進めています。

エピソード13「Is The 40 Hours Week Dead?(週40時間労働は過去のものか?)」と題した回では、シリコンバレーの起業家が寝ないで仕事を続けることを称賛したり、ベンチャーキャピタリストが20年間バケーションを取っていないことを自慢するような風潮に疑問が投げかけられました。

最近のシリコンバレーでは、単に睡眠時間を削って長時間働くだけではなく、Intermittent Fasting(間欠断食)としてランチも取らない人も多く見られるとか。いかにもシリコンバレー的な感じです!

ただ、こうした長時間労働の問題は、必ずしも実際に長い時間労働してアウトプットを増やしているという訳ではなく、デジタルデバイスの利用によりリアルタイムコミュニケーションが求められるようになり、仕事を片付けるためにこれまで以上に時間がかかっていることが要因であると指摘されています。

つまり、デジタルデバイスを使って、誰でもいつでも他人の時間に割り込むことができる状況が、長時間労働を助長しているという訳です。

このポッドキャストの中では、他人に仕事を邪魔されない方策の一つとして、「カレンダーを社内で共有しない」ことが挙げられていました。カレンダーを共有することによって、仕事の空き時間が明確になり、打ち合わせを設定するのが便利になった一方で、簡単に他人に時間を奪われてしまうということです。

番組の最後で、ポッドキャストのゲストは、「シリコンバレーにおける長時間労働を是正するためにどうすべきか」という問いに対して、「シリコンバレーが大きな壁にぶち当たらない限りこの風潮は変わらないだろう」と、コメントをしています。その「壁」とは、日本で若い女性が長時間労働の末に自殺してしまったというようなセンセーショナルな出来事であるなどとし、「Karoshi(過労死)」という言葉と共に日本の事例をあげて、実際には現在の働き方を変えることは難しいだろう、と。

少々悲観的なコメントでしたが、一方で様々な企業がテクノロジーを使って生産性を向上させ、働き方を変えることをサービスとして提供するなど、この状況をビジネスチャンスとして前向きにとらえた動きもあり、今後のシリコンバレーにおける働き方の変化が注目されます。





世界は将来の働き方を模索中

このブログではざっと海外の働き方への取り組みを見てきましたが、以下の点は各国共通で将来の働き方に影響を与える大きな変化と言えそうです。

・AIやIoTといった新しいテクノロジーに対応した働き方

・新しい価値観や志向に対応した働き方

もう一つ、「人口動態の変化」も挙げられると思いますが、これについては、国の移民政策の違いによって、課題の程度が変わってくるのかもしれません。日本のように外国人を受け入れることの消極的な国とそうでない国とでは働き方の変化の仕方やスピードに違いがでてきそうです。

ただいずれにせよ、世界は今、将来の新しい働き方を模索する大きなうねりの中にあるように強く感じます。

チームスピリットのサービスは、今は日本のマーケットがターゲットですが、いずれは世界中の働き方改革に役に立つサービスを目指していきます!

そんなチームスピリットのサービス「TeamSpirit」がどうやって働き方改革を実現させるのか聞いてみたい、という方は、ぜひ下記よりデモをお申し込みください!

Support
Page topへ