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セールスフォースのクラウドと「TeamSpirit」を使い倒す魂のBlog

2012/12/18 17:53:02

【寄稿Cloudforce Japan 2012レポート】導入したユーザー企業は、いったいチームスピリットのどこを評価したのか

2012年12月6日開催された「Cloudforce 2012 Japan」。CEOマーク・ベニオフ氏による基調講演をはじめとし、さまざまな興味深いセッションが行われた。その中の1つでは、株式会社チームスピリットの代表取締役 荻島 浩司氏が同社のサービスを紹介するセッションを担当。このセッションには、ゲストとして株式会社セールスフォース・ドットコム 人事本部 ディレクター中谷由紀氏、そして株式会社ディスコ インフラ管理部 課長代理 屋ヶ田 勇氏が登壇し、実際のユーザーの立場からチームスピリットについて語った。

チームスピリットなら勤怠管理だけではなく、自然とソーシャルな環境を提供してくれる「セールスフォース・ドットコムにおける人事部門の役割は、社員のビジネスパートナーという位置づけです。」

セールスフォース・ドットコム日本法人 人事部でディレクターを務める中谷さんは、会社を、そしてチームを強くするためのアドバイスやコンサルティングを行うのが、セールスフォース・ドットコムの人事部門の役割だと説明する。セールスフォース・ドットコムのビジネスの目的は、カスタマーサクセスに貢献すること。そう考えたときに、同時に従業員のサクセスも必要だと思い至った。人事部門としては、この従業員のサクセスを実現する活動を行っており、そのために「ソーシャルな人事」に取り組んでいるとのこと。

そのためのツールとしてまさに利用を始めたのが、同社の新サービスの1つ「Work.com」。これを使って、経営者と社員をつなぎ、会社の目標を共有し、1人1人の目標にそれを反映させアクションに結び付ける。「Work.comでは、ソーシャルな人事環境を自然に作り出してくれます」と中谷さん。目標をWork.comに設定すれば、上司と部下の間で共有するだけでなく、プロジェクトの中でも共有する。個々の目標、チームの目標を共有しながら、一体となって業務を進めることができるとのことだ。

このWork.comを使ったソーシャルな人事環境に、今回、新たにチームスピリットが加わることになった。中谷さんは、同サービスを加えた理由を「チームスピリットもまた、ソーシャルな関係を自然に生み出してくれるものだったからです」と説明する。単なる勤怠管理の仕組みではなく、そこにソーシャルの機能が融合されている。Chatter機能がチームスピリットには統合されているので、「たとえば、9時に出社しそれを記録した際に、今日はこれから何をするかをすぐにつぶやくことができます。このつぶやき1つだけで、チーム内でのコミュニケーションのきっかけとなるのです」とのことだ。

通常、勤怠というと会社サイドから「やらされている」感のある作業だ。チームスピリットなら、勤怠を管理するだけでなく、その人の日々の動きが見えるようになる。「チームスピリットは、健康管理をするための体温計に似ているかもしれません。その人がどういう状況にあるのかを、浮き彫りにできます。単なる勤怠管理の仕組みではなく、そういった将来性のあるところが、チームスピリットの面白いところだと思います」と中谷さんは言う。

ところで、チームスピリットの採用の話があってから、実際に導入に至るまでにはすこし時間がかかったとのこと。なぜ、導入までに時間がかかってしまったのだろうか。その理由を、中谷さんは次のように説明する。

「チームスピリットは、100% force.comネイティブで開発されているものなので、基本的には安心、安全に使えるものだと言うのは分かっていました。とはいえ、個人の情報、行動を管理するものでもあり、さらに信頼、信用できるサービスかを、慎重に検討させてもらいました。また、Salesforce.comのサービスなので基本的な災害対策の仕組みはありますが、何らか実際に災害が発生した際にはどのような対処ができるのかをシミュレーションもしています。さらには、サービスを提供してくれるチームスピリットという会社が、どういう状況にあるのかといったことまで詳細に検証しました。そのため、導入までにはすこし時間がかかってしまったのです。」

チームスピリットというサービスに対する、きわめて詳細な検証を行った。その結果、晴れて厳しい基準をクリアして合格。そこまでして始めて、サービスの導入が決まったのだ。これは、チームスピリットが、セールスフォース・ドットコムから改めて「信頼できるサービスである」というお墨付きをもらったことにもなる。

最後に中谷さんは、「単なる勤怠管理ではなく、チームスピリットというすばらしいサービスを使って、さらにどんなことが実現できるのか、その可能性とサービスのさらなる活用について、今後も荻島社長とディスカッションを続けていきたいです」と、抱負も語った。セールスフォースのお墨付きをもらったチームスピリットの、さらなる発展に期待がかかっている。

チームスピリットのユーザーインターフェイスの使いやすさには驚かされた「チームスピリットの採用を決めたポイントの1つは、勤怠管理と経費精算を1つのサービスで実現できるところです。」

株式会社ディスコの屋ヶ田さんは、チームスピリットの採用を決めた理由の1つとして、勤怠管理と経費精算が1つのサービスで提供されていることが挙げられると説明した。そもそも、ディスコで新たな勤怠管理と経費精算の仕組みを導入するきっかけは、いったいどんなことだったのだろうか。

「2年前に社長が交代し、それを機に社内改善をするプロジェクトが新たに動き始めました。その中で500名の社員から意見を募ったところ、200件ほどの提案がありました。そのうちの100件以上が、時間が足りないというものだったのです。さまざまな申請処理などに時間が取られ、本来の業務に十分な時間が確保できない。時間を取られている業務を見ていくと、そのほとんどが勤怠管理と経費精算に集約されていることが分かりました。」

そうであれば、勤怠管理と経費精算を変えられれば社内の改善につながるはず。そう考え、新たな仕組みの導入を検討し始めたのが2年前だ。とはいえ、この改善プロジェクトのためだけに、大規模なシステム改変をするつもりはなかったとのこと。そのため、既存の基幹システムには極力手を入れないものというのが要件となった。さらに、「なるべくサーバー機器やソフトウェアを新たに購入しないものにしようとも考えました」とのこと。結果的には、クラウドのサービスを検討することになる。

いくつかのサービスを候補に挙げ調べたところ、なかなか使い勝手のいいものが見つからない。「勤怠管理や経費精算は企業向けだからなのか、あまりユーザーインターフェイスのところに力を入れていないように思えました。これだと、社員に明日から使ってもらうのはちょっと不安、たくさん問い合わせがきそうというものが多かったのです」とのこと。もう1つ、調査していた当時は勤怠管理と経費精算は別々のサービスのものがほとんど。頻繁に使うものなのに、サービスごとに使い勝手が異なるのも、ユーザーにとっては混乱を招く要因になると考えた。

どのサービスを選ぶべきか頭を悩ませていた際に出会ったのが、チームスピリットだった。チームスピリットはユーザーインターフェイスも洗練されており、両方の機能が1つのサービスの中で提供されている。このポイントは、評価が高いものだったと屋ヶ田さん振り返る。

「はじめてチームスピリットを見たときには、正直、ちょっとびっくりしました。これなら使える、社員にもメリットがあると判断できました。」

実際にチームスピリットを使い始めてからも、ユーザーから使い方に関する問い合わせはほとんどないとのこと。問い合わせがないということは、ごくごく普通に新しいチームスピリットをユーザーが使いこなせていることになる。このようにユーザーの利便性が向上したことで、具体的にはどのようなビジネスメリットがもたらされたのか。屋ヶ田さんは「いままで紙の書類で処理していたものがなくなったことで、まずは紙の伝票代などのコストが削減されていますす。さらに、たとえば経費申請の処理だけでも以前は月間で5人日程度は必要でしたが、いまではこの作業はほとんど必要なくなりました。こういったさまざまなメリットを合わせると、年間で200万円程度のコスト削減にはつながっています」と説明。チームスピリットの導入効果は高いと評価する。

屋ヶ田さんは今後の抱負として、Chatterの利用推進もしていきたいと言う。すでに、部門や個人レベルでは、Chatterを独自に利用しているとのこと。今後はこれを、全社レベルでのコミュニケーションツールとしての活用を、検討しているのだ。さらには、モバイル対応やプロジェクト工数管理など、チームスピリットの豊富な機能をより使いこなせれば、さらなるビジネスメリットが得られるのではとのことだった。

ユーザーインターフェイスが洗練されていること、そして普段利用するサービスが一元化していること、こういった変化で普段の業務環境の効率化が図られる。さらには、Chatterのような機能を活用することで、新たなチームコラボレーションが生まれる。ディスコのような事例の話を聞くと、ITシステムの目指すべきメリットは、何も大規模なものの導入で大きな変革を目指すだけではない。むしろ、日常的な小さな変化の積み重ねが、やがては大きなメリットにつながるという好事例だなと思わせられた。

谷川 耕一取材&文:谷川 耕一
ブレインハーツ取締役。AI、エキスパートシステムが流行っていたころに開発エンジニアに、その後雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダの製品マーケティング、広告、広報などを経験。現在は、オープンシステム開発を主なターゲットにしたソフトハウスの経営とライターの二足の草鞋を履いている。

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