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セールスフォースのクラウドと「TeamSpirit」を使い倒す魂のBlog

2013/11/06 03:50:17

Salesforce Customer Company Tour Japan 2013 詳細レポート(1)

Customer Companyになるために顧客のインターネットを作り1対1のマーケティングを実現する

2013年10月30日、ザ・プリンス パークタワー東京で「Salesforce Customer Company Tour」が開催されました。このイベントは、Salesforceが日本で行うものとしては最大規模のものであり、東京では春に続き今年2度目の開催。2回共にSalesforce.comのCEOマーク・ベニオフ氏が来日して基調講演を行っており、日本市場へ注力する様子が覗えます。

今回は、事前登録者数が5,000名以上で、80社のパートナーが参加しました。キーノートセッションの会場は、段差のあるステージはなくフラットなもので、中央の講演スペースを聴講者はぐるりと取り巻くように座っていました。キーノートの冒頭、ベニオフ氏はSalesforce.comは世界では急速な成長を遂げており、日本でもそれは同様だと伝えました。オフィスも新たに東京駅そばにあるJPタワーに移転し、日本でもさらなるビジネスの拡大を目指すことが伝えられました。

モノのインターネットの裏には常にお客様がいる

今回のキーノートのテーマは、コンピュータの第3の波。メインフレーム時代の第1、クライアント・サーバーとLAN、WANを活用し始めた第2、そして現在がクラウドを中心とした第3の波の中にあります。この第3の波の中では、ワイヤレスネットワークでどんなデバイスもクラウドにつなげるようになりました。PCやスマートフォンだけでなく、いまや自動車やさまざまな機器など、何でもつながる時代になっています。つまり、モノのインターネットである"Internet of Things"からさらに進んで、いまや"Internet of Everything"の時代を迎えているとベニオフ氏は指摘します。

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さらなる変化として、ソーシャルネットワークが大きく伸びたことも取りあげました。同時にモバイルの世界も拡大しました。いまや15億ものスマートフォンが市場に出ており、これがまもなく50億にも達すると。拡大したことで、急速な低価格化も起こっています。

「やがて、50億の人がソーシャルネットワークにつながるようになります。これは大きなことです。さらに、これは安価にクラウドにつながることにもなります。このつながるということは、大きな変化です。今後は、世界人口の80億の人たちが、ソーシャルネットワークにつながるようになります。これは、ものすごいことであり、さらに500億ものすべての『モノ』もクラウドにつながるようになるのです」(ベニオフ氏)

このつながるというのは、とてもわくわくする時代であり、いままでになかったことだとベニオフ氏は言います。これによりコンピュータが変わり、ビジネスが変わり、コミュニケーションの形も変わります。

このコンピュータの第3の波を理解する上で、もっとも重要なことがあるとベニオフ氏は言います。

「モノのインターネット、その裏には必ずお客様がいるということです。それを忘れてしまうと、大きな問題になります。各デバイスの裏には顧客がいて、その顧客はいまよりもさらにいいものが欲しい、さらに顧客同士でコミュニケーションをとりたいと考えています。企業は、どうしても製品だけに注目しがちですが、その裏側には必ずお客様がいることを忘れてはなりません」(ベニオフ氏)

デバイスと製品をつなぎ、その上で顧客のインターネットを作るのだとベニオフ氏は言います。Internet of Everythingは、すべてのモノのインターネットを作ってているわけではなく、その裏にいる顧客のインターネットを作ることだと言うのです。そして、ソーシャルネットワークの投稿の裏にも、顧客がいるのだと指摘します。

「すべてのモノの裏には顧客がいます。これ以上に重要なことはありません」(ベニオフ氏)

ソーシャルネットワークは単に記録のためのものではありません、コミュニケーションの場であり、そこには常に対話があります。コンシューマー(消費者)というのは、匿名の人たちのことではありません。現状では、企業は顧客が誰だか分からないことが多い。これがつながることで、大きく変わります。消費者が誰かが分かり、顧客のインターネットではすべてがつながります。顧客も、製品も、デバイスも、社員もパートナーもつながりを持つことで「あらゆる関係が1対1になります」とベニオフ氏は言います。この1対1の関係を築くことに対し、企業は受け入れる準備ができているのか、覚悟ができているのかと参加者に問いかけます。

顧客のインターネットを実現するためのプラットフォームを提供する

このすべてがつながり1対1の関係を作るための、次世代のカスタマーアプリケーションをどうやって作ったらいいのか。それを実現するのが、Salesforce.comが提供する次世代のプラットフォームだとのこと。このSalesforce Platformで顧客がまったく新しい形でつながるようになります。すべてのデバイスがつながり、すべての企業が必要とするプラットフォームとなっています。これは、顧客をつなげるプラットフォームであり、開発者にも利用するユーザーにとっても有用なプラットフォームなのですとベニオフ氏。

そして、Salesforce Platformでは、そのすべてをスマートフォンで実現できるようになっています。そのために必要なAPIを提供し、さらにスマートフォンに最適化するためにはVisual forceで画面のカスタマイズも容易にできるのです。このプラットフォーム上でISVがアプリケーションを作れば、それはすぐに世界中で提供できるとも伝えられました。50億台以上のスマートフォンが利用される時代を迎えれば、このすべてがスマートフォンで利用できることは極めて重要になるとベニオフ氏は言います。

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Salesforce Platformは、Force.com、Heroku、ExactTarget FUELというインフラ部分があり、その上にAPIのレイヤー、さらにChatter Mobileアプリケーションのレイヤーが来て、ユーザーの使うアプリケーションがその上に載るという構成になります。Mobile APIや位置情報へのアクセス機能なども提供し、開発者はインフラの構築に時間を割く必要はなくなります。

「アイデアを形にして、Salesforce Platformでイノベーションを起こすことができます」(ベニオフ氏)

経済産業省中小企業庁では、このSalesforce Platformを活用し中小企業のためのソーシャルネットワーク「ミラサポ」を立ち上げています。経済産業省 中小企業庁 長官官房 参事官の三又裕生氏は、日本には420万もの中小企業があり、それが元気であるかが経済の指標になると言いました。そして中小企業庁では、元気であるために日夜取り組んでおり、日本の中小企業をサポートするトータルなポータルサイトを構築し11月から本格稼働を始めたことが報告されました。その1つの特長がChatterを使ったコミュニケーションであり、これで情報交換の場を提供しています。今後も中小企業のユーザー目線で、さまざまな機能をワンストップで提供していくとのことでした。

また、キヤノンの事例では、Salesforce.comを使うようになってから、営業担当の活動量が1.5倍に増え、見込み客管理や案件管理の効率化面で効果が出ていると報告がありました。さらに、キヤノンシステムアンドサポート株式会社 代表取締役社長の神野明彦氏は「最近もっと多くのメリットを感じているのは、行動管理ができるようになったことです。意味のない提案や無駄な訪問などがないよう、マネージャーが適切なコミュニケーション、アドバイスをできるようになりました。これが最大の転換点だと考えています」と言います。

楽天でもSalesforce.comの活用状況が報告されました。いままで楽天Edyでは、コールセンターの問い合わせなどを顧客の声として捉えてきました。これがソーシャルリスニングツールのRadian6を使うことで、大きく変革したのです。楽天Edy 株式会社 執行役員マーケティング部 部長の小山幸宏氏によれば「ソーシャルのつぶやきをリアルタイムに把握し対応できるようになりました」とのことでした。

「単につながっているだけでは十分ではありません。多面的にコミュニケーションができないとだめです」とベニオフ氏は言います。新しい1対1のマーケティングを考えるべきなのでしょう。顧客とさまざまなところでつながる、そしてすぐにつながる。これからは、もう1度マーケティングが何であるかを考えなければなりません。マーケティングは、いままでの手法だけではないのです。そして、「一番重要なのは顧客との関係です」とベニオフ氏が言うように、顧客のインターネットをどう準備していけばいいかを考えさせられるキーノートセッションとなっていました。

jack_
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