手軽だから正確!急成長に必要な工数管理とは!

 ソフトウェア開発・コンテンツ制作・コンサルティングなど、プロジェクト型のビジネスモデルを主とする企業においては、プロジェクトごとの収支を正確に把握し、変化に応じた的確かつ迅速な対策を講じることが極めて重要だ。短期間で効率的にサービスを開発する風潮が強まり、プロジェクト形態も多様化している今、勘や経験ではなく、実態に基づいたプロジェクト工数管理の実現が大きな課題となっている。

「月次決算」の重要性

 公認会計士である 前田氏は、企業にとっての「月次決算」の重要性を指摘する。

 「経営スピードが早まっている今、年次決算報告書を作成して初めて会社の実態を把握するという状態では、競争に勝つことはできません。正確な経営数値をリアルタイムで把握し、早いサイクルでPDCAを回すためにも、まずは月次決算の精度を高めることが非常に重要です」(前田氏)。

 システムの受託開発やコンテンツ開発などでは、プロジェクト開始から売上計上までに数ヶ月から数年かかるケースがほとんどであり、決算期をまたぐプロジェクトも当然発生する。

 「プロジェクト全体の売上を開発期間で割って、月ごとに仮の売上を計上して損益計算をしている企業をよく目にしますが、これは会計上正しい処理とは言えず、プロジェクトの実態を表しているわけでもありません。上場審査でNGが出る可能性も十分に考えられます。プロジェクト別の採算性を把握し、正しい月次決算書を速やかに作成するためには『個別原価計算』の導入が不可欠です」(前田氏)。

「個別原価計算」の最初のステップは「時間集計」

 「個別原価計算」を導入するには、まずは「工数管理」を実施する必要がある。工数管理とは、各社員(原価部門)の勤怠時間を作業したプロジェクトごとに集計することだ。例えば、ある開発者がどのプロジェクトに対してどのくらい作業し、会議にはどのくらい時間をかけたか・・・・・・など勤務内容の内訳を細かく記録し、プロジェクトの原価計算を行う。

 「時間集計さえできれば、個別原価計算はほぼ現実的なものになります。プロジェクト型ビジネスで月次決算を正しく実施するためには、月末の段階でまだ完了していないプロジェクト原価を『仕掛品』として計上できるかどうかがポイントです。つまり、売上が計上されていないプロジェクトの原価を『仕掛品』として資産計上し、当月に売上が計上されたプロジェクトの原価のみを『売上原価』として費用計上できるようにできれば、正しい損益を月次単位で確認することができるのです」(前田氏)。

工数管理が原価管理に直結しない理由

 「工数管理を正確に行えば、そこから先は複雑なステップなしで『個別原価計算』を実現することができる」と強調する前田氏。しかし実際に工数管理を正確に行おうとすると、大きな困難がともなう。工数管理では現場の従業員一人ひとりが、自身の作業時間の実績をプロジェクトごとに正確に申告・登録することが大前提であるが、同時に複数のプロジェクトにアサインされているような場合には細切れで作業時間を登録しなくてはならない。またプロジェクトの作業以外に費やした時間を、間接作業の細かな種別ごとに正確に登録するとなると、それこそ大変な手間である。忙しい実務の合間を縫って記憶をたどりながら一生懸命に作業時間を登録したとしても、その作業自体が仕事として評価されることはめったにない。これでは工数をいい加減に登録してしまう従業員が多くなるのも無理はないだろう。

 たとえ現場従業員が工数登録を正確に行っていたとしても、人件費・外注費・交通費・通信費などの経費をそれぞれ別システムで管理している場合は、プロジェクトごとに集計する作業が煩雑となり、結局現場メンバーと管理部門で二重入力をすることになる。Excelなどの表計算ソフトを使っての管理となると誤りが発生しやすいなどの課題も挙げられる。

 「最も大きな問題は、現場が認識している損益と経理が計算した損益が異なってしまうことです。いざ経理から数字が上がってくると、現場が認識していた利益の半額しか計上されておらず、計画の見直しを強いられるというケースをよく耳にします。原価計算を正しく行い、事務所の家賃や水道光熱費などの一般管理費も正しく配賦された形でプロジェクト別の損益が見られるようになると、現場も自分が1時間働くことでどのくらいの費用が出て行くのか、ということを意識できるようになります。現場と経理が同じ数字を見て議論できるようになるというのは、それだけで組織としての強みにつながります」(前田氏)。

TeamSpirit と TeamSpirit Leadersで経営を可視化

 TeamSpirit と TeamSpirit Leadersは、プロジェクトの工数管理や原価管理に必要なあらゆる機能を直感的に操作できる使い勝手に優れたインタフェースを通じて提供している。例えばSFAシステムと連携し、プロジェクトの見積段階からリソースを考慮した工数計画を立てることが可能であるほか、煩雑で敬遠されがちな作業時間の登録も、スライダーなど操作性に優れたインタフェースを通じて簡単に実行できる。

 またTeamSpirit の工数管理機能は勤怠管理の機能と自動連携しており、勤怠管理システムに入力した一日の労働時間と自動的に連動し、作業時間がぴったり分配されるようになっている。さらに工数管理と経費管理の機能が連動することで、TeamSpirit Leadersにて出張旅費や資材購入をプロジェクトの原価に直課し、工数管理の結果をもとに効率的な原価管理が実行できる。こうした仕組みにより、各プロジェクトでかかった工数や原価をリアルタイムで把握することができるのだ。

 あらゆる数値を可視化することで、経営者やプロジェクトマネージャはプロジェクトの成果や潜在的なリスクを早期にあぶり出し、適切な施策をいち早く打つことができる。これは自社の競争力を高める上で強力な武器となるのではないだろうか。


 企業の原価計算は、決算の数値や内容に直接的に大きな影響を及ぼすが、多くのスタートアップ企業では開発者の人件費やその他の経費が販管費扱いされており、プロジェクトごとの原価に正しく反映されていないケースがよく見られる。これではプロジェクトの収益が正しく把握できず、企業全体の経営状況も決算に正しく反映されない。精度の高いプロジェクト管理で、経営スピードをアップさせることこそが、強い企業体質への第一歩である。

前田 晃輔前田 晃輔 株式会社チームスピリット 公認会計士

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