2021.04.28
経験バイアス(2)...経験とその記憶
経験したことを,「楽しかった」とか「イヤだった」という感情とともに覚えていることはよくあるが,そのような評価はどのように決定されるのであろうか。過去に行われた実験や事例を紹介しながら、原因や意思決定に及ぼす影響、応用可能性を解説していく。
「働き方改革」がもたらす変化は、“働き方の変化”だけじゃない。現場に訪れる変革に、私たちはどのように対応し、どう適応するべきかーー。 これからの時代の働き方を考えるうえで役立つ新たな価値観や考え方を知ることで、「働き方改革、“その先”」の時代を楽しくすごすヒントを模索します。
2021.04.28
経験したことを,「楽しかった」とか「イヤだった」という感情とともに覚えていることはよくあるが,そのような評価はどのように決定されるのであろうか。過去に行われた実験や事例を紹介しながら、原因や意思決定に及ぼす影響、応用可能性を解説していく。
2021.04.14
経験には見えざる落とし穴もある。これらについて次回から考えてみたい。その前に,その背後にある共通の人間の認知の問題点を抑えておこう。
2021.03.10
今回,人がアルゴリズムの方を高く評価するケースを取り上げよう。最近の研究によって,人からのアドバイスよりもアルゴリズムのアドバイスを尊重することがしばしばあることがわかっている。
2021.02.16
人の合理性や一貫性を欠く判断に比べて,アルゴリズムは,さまざまな領域で人よりも正しい判断をすることが多い。そうすると,アルゴリズムに対して人は全面的な信頼を寄せ,その判断に喜んで従うと考えたくなるが,人のアルゴリズムに対する態度はそんな単純なものではない。今回は,人がアルゴリズムよりも人の判断を好む場合があることについて取り上げよう。
2021.01.14
AIによる判断の背後にはアルゴリズムがある。アルゴリズムとは簡単に言ってしまえば,計算手順あるいは計算ルールのことである。AIはアルゴリズムに基づいて結論を出す。一般にアルゴリズムの出す予測は,専門家の出す予測より精度が高いことがわかっている。
2020.12.08
自分にとって望ましくない状況がある場合に,その状況についての情報を得ようとしないことを,「オストリッチ効果」という。オストリッチとはダチョウのことであり,ダチョウは敵に襲われそうになると砂に顔を突っ込んで見なかったことにするという俗説から,こう名付けられた。まさに「知らぬが仏」である。(ダチョウはこういう行動をすると長い間言われていたが,誤解であることがわかっている)。リスクを見なかったことにすれば憂いはないからである。
2020.04.15
現在,新型コロナウイルス対策として,在宅勤務やテレワークを実施する企業も増えてきた。つまり,なにも毎日きちんと出社する必要はないことになる。コロナウイルス対策を奇貨として,働く人の多様性により留意した勤務体制や環境の整備が必要である。
2019.09.10
不正や不正直,非倫理的行動を防ぐためのもナッジは有効な方法である。今回はそれについて考えてみよう。以前のこのブログで触れたように,通常,不正は合理的計算の結果,不正行為をした方がしない場合よりメリットが大きい場合には不正を働くとされている。
2019.08.28
ナッジの要諦は,大がかりな設計や大きな制度変更を目指す必要はなく,「小さな後押しが,大きな差異をもたらす」ことである。これがナッジの合言葉である。
2019.07.25
ナッジという概念は,2017年のノーベル経済学賞を受賞したアメリカの行動経済学者リチャード・セイラーと,オバマ政権で大統領のブレーンを務めた行動経済学者であり法学者であるキャス・サンスティーンが共著『実践行動経済学』の中で提唱したものである。ナッジとは,もともと「軽くつつく」とか「背中を押す」といった意味で,人の行動を後押しする,行動を促進させるといった意味である。