2015.03.31

テレワークは難しい?
在宅勤務の疑問やポイントをひも解く

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 多様な働き方のひとつとして、かなり昔から存在する「テレワーク」。IT技術の飛躍的な進歩によって、テレワークの環境も大きく進化したといえる。しかし、実際にテレワークを始めるとなると「難しいのではないか?」というイメージはあるだろう。また、「何を準備すればいいのか」という疑問もある。ハードウェアはもちろん、労務関連のルール作りなども必要となるからだ。

 2015年3月6日、チームスピリットはこのようなテレワークの疑問に応えるセミナーをオンラインで実施。ここでブイキューブ パートナービジネス戦略室 室長の坂本元気氏は、「雰囲気まで伝わるテレワーク『4月から始めるバーチャルコミュニケーション』」と題した講演を行った。

オンラインセミナーのイメージ

ブイキューブ パートナービジネス戦略室 室長 坂本元気氏

テレワークをサポートするサービス

 ブイキューブはWeb会議などの企業向けサービスを提供する企業で、今回のオンラインセミナー開催に利用されたシステムもブイキューブが提供。北は北海道から南は九州まで、全国各地の参加者がリアルタイムでセミナーを視聴できた。

 また、ブイキューブのサービスには在宅勤務に活用できるものも少なくない。例えば、映像やチャットなどを利用した顧客との商談や打ち合わせ、オンラインでのカスタマーサポートが行なえる「V-CUBEセールス&サポート」や、社内での会議やミーティングに利用できる「V-CUBEミーティング」はそのひとつだ。

ブイキューブが提供するサービスのイメージ

 これらのサービスは名刺管理サービスを提供するSansanで導入しており、徳島県名西郡神山町にあるサテライトオフィスから首都圏の企業に対して営業やサポートなども行っている。パソコンとヘッドセット、通信インフラがあればどこにいても業務ができるという点は、新しい働き方のポイントとなるだろう。

ブイキューブのサービスはSansanのサテライトオフィスでも導入されている

実際に在宅勤務で働く女性の感想は?

 このようにインフラ環境は整いつつあるなかで、実際にテレワークで利用しているユーザーはどのように感じているのか。今回の講演では、広島で在宅勤務しているブイキューブの及川愛氏に、坂本氏がオンラインでテレワークの現状や悩みなどを聞くインタビューも実施された。

広島で在宅勤務をしている及川愛氏とのインタビュー

 マーケティング本部に所属する及川氏はメールマガジンの作成や取引先とのコミュニケーションを担当。ワークタイムは9時~18時、月~金曜日のフルタイムで働いている。子供がいることを考えると「テレワークだからこそフルタイムで働けている」と語り、例えば「通勤時間分を育児や家事に当てられる」と説明した。

 「テレワークで困っていることはあるか」という坂本氏の質問に、及川氏は「さまざまなツールを使うことで情報の格差はなく、疎外感もない」との感想を述べた。また、コミュニケーションについても「特別に困ることはない」としたものの、緊急で東京の担当者と連絡を取りたい場合にはあらゆるツールを使っても「100%対応できるとは限らない」とのこと。そのため「東京のオフィスにいる人のサポートも大切」と語った。

 テレワークの孤独感やモチベーションの管理に関しては、例えばチャットツールを使って仲のいい仕事仲間とときには他愛もない雑談をすることもあるそうだ。ツールを活用することでコミュニケーションの頻度を上げることが重要としており、「対面での仕事と変わらないようにツールで補っている」との印象を述べた。

及川氏の1日のスケジュール例

 一方「評価測定はどのようにしているのか」という質問に対しては「特別な評価というものはない」とのこと。月ごとや週ごと、または日ごとの目標を設定し、「MBO(目標管理)のような形で成果を測定している」と回答。決められた目標に応じて、成果に適正な評価が下されるとのことだった。

 また、「テレワークを初めてよかったこと」としては「キャリアの継続」を挙げた。及川氏は夫の転勤で広島へ来ることになったが、それまでブイキューブで前向きにやってきた仕事に継続して携わることを希望。テレワークで業務を続けることが認められた点に喜びをみせた。さらに、余談としながらも「時間の使い方が上手くなった」とし、夕食の準備などがちゃんとできるようになったことで「主人も家で食事ができることを喜んでいる」など夫婦円満な一面をのぞかせた。

テレワーク導入に必要な3つのステップ

 及川氏へのインタビューを終え、坂本氏は最後にテレワーク導入へのポイントを解説した。坂本氏によれば、テレワークを進めるうえでは「システムだけを導入すればいいという訳ではない」と語る。

 必要となるのは「目的と範囲の明確化」「インフラ整備」「効果測定・検証の実施」という3ステップ。それぞれの詳細については、目的と範囲の明確化には「導入目的の明確化」「対象範囲の決定」「業務範囲の明確化」、インフラ整備には「セキュリティ対策の決定」「コミュニケーションツールの選定」「労務管理(システム)の方法確定」、効果測定・検証の実施には「定量評価指標の策定」「定性評価指数の策定」などを挙げた。

 簡潔にまとめれば、「いつからどの範囲で何の業務を対象にするのかを定め、どのインフラやソフトウェアをコミュニケーションツールとして推進するかを決め、最終的に評価の軸を作っていく」とのこと。この大きな3ステップによって、テレワークの導入施行をスムーズに推進できるとして講演を終えた。

テレワークを始めるのに必要な3つのステップ

text/photo:Toshinari Kondoh(Spool)

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